ひとつはシリーズ通してたすき掛けしているカーキ色のバッグ。
側面に銀色の円形パーツが付いていて、何か冒険家御用達の特殊なバッグにも見えます。
このバッグはインディを救うきっかけになったり、逆に窮地に追い込んだりとストーリー展開にちょいちょい絡んで来ます。
4作目では、今までジャケットの内側にたすき掛けしていたバッグを、ジャケットの上から掛けていて、長年のファンの間ではいろんな憶測が出て盛り上がったのを覚えています。例えば、
3作目でバッグのベルトが戦車の銃砲に引っかかって、そのまま戦車に引きずられたから
このバッグも映画専用に製作された小道具と思っていたのですが、実際はイギリス軍のガスマスクを入れるバッグ、通称mkVII（マーク・セブン）で、現在でもオリジナル（デッドストック）を購入する事が出来ます。
※2作目、Temple Of Doomでは最後の吊橋での攻防戦でmkVI（マーク・シックス）が使われています。
mkVIIオリジナルはこんな感じです。
バッグ内側に縦の仕切りがありますが、入手した人は殆どがこの仕切りを外してしまいます。仕切りを外せばA4ノートも余裕で収納出来ます。
バッグの底はミリタリーギアではお馴染みのドレンホール(Drain Hall)を装備しています。
近代のミリタリー装備では、ドレンホールは殆どがハトメによる簡易的な仕様ですが、1980年代ぐらいまでは何処の国でもメッシュの金属製ドレンホールが使われていました。米軍のジャングルブーツのドレンホールが印象的です。
バッグ側面の銀色の円形パーツはどうやら、紐を巻きつけて身体とバッグ本体の固定、及びガスマスクの脱落防止に使うらしいです。
ショルダーベルトを固定するパーツはオリジナルパーツは千切れてしまったのでオリジナルと同素材でパーツを新規製作・交換しています。ここはmkVIIの泣き所で一番壊れやすい箇所だと思います。
オリジナル仕様にこだわりが無ければ、ポリエステルやナイロン、もしくは皮で作り直す方が良いと思います。
ショルダーベルトに関してはオリジナルはコットンベルトが装着されていますが劇中では皮のベルトが使用されています。
このベルトとバックルに関してもシリーズ通して仕様が違います。
見る人が見ればわかるんですが、普通は気にならない部分かも知れません。
その他にも映画のキャラクターグッズとしてのバッグや、サードメーカーによるレプリカも製作されています。
・1940年代に製作されたデッドストックのmkVII
・確りしたメーカーが製作したレプリカ(*1)
ではオリジナルとレプリカを比較して、普段使い用として入手するなら、個人的にはレプリカ(*1)の方がお薦め出来るんじゃないかなと思っています。
何故ならオリジナルは当たり外れの差が大きいから。
勿論メーカーによりますが、レプリカ(*1)の方が無難で安全じゃないかと思います。
(*1)クオリティーが高いマグノリのmkVIIレプリカ
https://www.magnoliclothiers.com/british-mark-vii-satchel-bags-pouches-p-66.html
ただし、オリジナルでも当たりを引けば、非常に程度の良い物を入手する事は出来ます。
例えば自分の場合は8個、個人輸入して結果は
・1個、ずば抜けて綺麗な大当たり
・2個、外れ（金具の錆、生地の痛み等、実用は厳しい状態）
・他は、ほどほど
大体は「ほどほど」のコンディションが届くと思います。
極端な破損は無いけど、1940年台の、しかもミリタリーギアのデッドストック品ならこんなもんだよね、て程度です。
（生地の痛み、汚れ、色落ち、金属の錆など）
加えてmkVIIはイギリス以外の国でも生産されていたので入手先（生産国元）によっても状態は様々です。
インディ4が公開された時は結構程度の良いmkVIIを入手出来ましたが、それは2008年の話です。程度の良い物を入手するには現在の方が難しくなっています。
このmkVIIバッグ、正方形に近い独特の形状が凄く使いやすくて、格好良いんですよね。個人的には素材をコーデュラナイロン500デニール仕様でレプリカ製作されたら嬉しいです。
マグノリさんに企画を持ちかけたら、やってくれそうな気もしますね。
(*1)クオリティーが高いマグノリのmkVIIレプリカ
https://www.magnoliclothiers.com/british-mark-vii-satchel-bags-pouches-p-66.html
自力でmkVIIを仕入れたい方は以下のサイトで探すのが近道です。
- What Price Glory
- WESTED Leather
- MagnoliClothiers
