9/09/2015

輸入品の返送と関税払い戻し

自分が経験した事のひとつ、輸入品物の返送と関税の払い戻しについて。
今まで沢山のインディギアを探して輸入し、まだまだ浅い知識と経験ですが色々な事を学んできました。
輸入ルールに関する事、根本的な日本と海外の ”買い物ルール” の違い。頭を抱えた事は少なく無いです。
日本のカスタマーサービスに慣れていると個人輸入で痛い目に遭うこともあります。

 
内容ですが、状況は
・個人輸入で品物を受け取り、関税も支払い済み
・品物が納得出来る状態では無く先方に連絡
・先方から返品返金を考慮しても良いよ、と言われている。まだ100%の保証は無い。(*1)
(*1)「商品を見てみないと返金対象の不良なのか判断出来ないから、先ず商品を確認させて」と言われている状態です。

「商品代金の返金」と「支払った関税の返金」は別の話です。
この時点で金額と輸入国を考えて ”勉強代” と割り切るか頑張ってみるかは個人判断だと思います。
ちなみに国際間で返品送料まで先方が負担してくれるケースは希です。

大まかな流れ
1. 必要書類に記入し、書類と返送品を一式揃える
2. 税関へ出向き、職員と質疑応答しながら品物の確認
3. 職員さんからOKが出たらば日本郵便からEMSで返送
4. EMSの送り状コピーを持って再度税関へ行く
5. 家に帰って後は待つ
税関へ行く時に用意するもの
※税関に予め連絡してから伺う方が良いです。
・違約品等の輸出に係る関税払戻し(減額・控除)申請書 /T1640(*1)
・品物(内容物すべて)
・返送用の箱(EMSで返送することになります)
・インボイス
・国際郵便物課税通知書又は輸入許可書(関税支払い時にもらっている筈)
・物が掲載されているカタログもしくはサイトの画像
・返品について、先方とのメール内容のコピー(*2)
・銀行の印鑑、通帳(*3)
(*1) T1640形式の申請書は税関のサイトからダウンロード出来ます。
(*2) 商品の返品について、先方の了承を得ている事の確認
(*3) 関税は後日、銀行口座に振り込まれます。



ここまで読んで、うんざりする方もいるかもしれません。
そんな方は美味しいものでも食べて、もう忘れましょう。


customs.jpg

実際の流れ
一通り揃えたら税関へ行きます。
窓口で必要な書類を提出して問題が無ければ職員と一緒に物を確認します。
買う予定だった品物と実際に届いた品物の違いを説明して、職員さんがその写真を撮り、自分立会の元で箱を閉じて封印シールを貼ってもらいます。



自分は鞭の返品をした事があります。けっこう面倒くさいです。使用目的とか欠損理由とか説明し辛いのです。
工芸品 / 飾り
と申請すると具体的な不良箇所の説明が求められるし
クラッキング用
と正直に言うとなお面倒です(面倒でした)。
「ここの編み込みが緩くてフォールヒッチとかまずいでしょ?タークスヘッドもほどけてきてるし、これクラッキング出来ないです・・です。」
とか職員数人の前で説明です。


商品の使用目的は人によって様々ですが、兎にも角にも先ずは返品理由を確り丁寧に説明して、封印シールを貼って頂きましょう。
  
自分でEMSで返送し、送り状のコピー持参で再度税関へ
無事に封印されたら今度は日本郵便に行ってEMSで配送し、送り状のコピーを持ってもう一度税関に行きます。
コピーを税関職員さんに渡したらば自分が出来る事はここまで。
後は返送品が先方に届いて、先方が受け取れば、自分が支払った関税は1〜2ヶ月後、銀行口座に還付されます。



品物の返送代は自腹だし、その品物自体の返金はまた別の話です。場合によっては「これは不良品じゃないから返金出来ないよ」と言われてしまう事も有ります。そうなると「購入者の自己都合で返品、購入をキャンセル」と言う扱いになり、また次のストレスが先方にも自分にも掛かってきます。
費やす時間と労力を考えると、トータルでめんどう、大変です。私の場合は

名古屋駅から徒歩圏内に、税関出張所と日本郵便が在った 
これが不幸中の幸いでした。税関出張所が街中に無い地域にお住まいの方は、税関まで出向く事になります。大体の場合、税関は空港もしくは港に在ります。

個人輸入で高額商品を購入し関税を支払い、商品に不備が有った場合、これは金額的にも労力的にも、そしてメンタル的にも結構大変です。個人輸入は楽しいんですが、手放しでお勧めはしません。日本国内で買えるなら、日本国内で買う方が良い場合が有ります。
今回の ”輸入品の返品と関税の払い戻し” 、誰かの参考になれば幸いです。

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参考サイト
税関 返品の際の手続(関税等の払い戻し)
http://www.customs.go.jp/tsukan/iyakuhin.htm