9/08/2015

ハットのメンテナンス

フェルトハットは軽く丈夫ですが雨風や雪にあたれば型も歪んできます。歪んで泥だらけのハットの方がインディっぽいですが、もちろん丁寧にメンテする方が良いです。
型の修正や日常メンテナンスの注意点、自分が使用しているグッズ等について以下3点を書いてみました。(※自分はプロでは無いので参考程度になれば幸いです。)

1.形状の修正
2.仕上げ剤
3.日常的なメンテ

1.形状の修正
形状を修正する時はやかんなどを使い蒸気を軽く当てながら手で少しずつ型をつけていきます。(※1)
蒸気を当て過ぎるとフェルトや革のスェットバンドを痛めたり縮ませてしまうので注意です。自分は失敗した事あります。



2.仕上げ剤
ハットに仕上げ剤が使用されていると修正は比較的やりやすいです。
天然糊やセラック(シェラック)などの仕上げ剤が使用されている場合は蒸気を当てる事でシェラックが柔くなり、冷めればまた固まります。
形状をなるべく保たせるなら専用の仕上げ剤を使用し一度きれいに仕上げ直す方が良いと思います。
仕上げ剤が未使用の場合はそもそもハットが柔らかいはずなので蒸気を当て修正しても、その形状は崩れやすいです。



仕上げ剤使用の有無はメーカーにより異なります。
アクーブラやペンマンハット、バロン、アドベンチャービルトやアドビンテージは仕上げ剤で整えており、ジャグリング用のハットもメーカーによって異なりますが前述どちらかの仕上げ剤を使用している事が多いようです。
プロのHatteryが使用する仕上げ剤は天然糊やセラックベースで、アルコールで溶解するので剥離も比較的容易で人畜無害と、安心安全。



ちなみに画像の仕上げ剤ですが海外では普通に購入出来ますが輸入するには税関からMSDSの提出を求められたり個人で仕入れるには難しいです。
フェルトハットの専用仕上げ剤って需要はあってもなかなか供給が無いし、自分で仕上げるのが不安な方はハット専門店に相談する方が良いと思います。
セラック自体は国内でも生産されているので自分でアルコールで溶かして何カットか作っても良いと思います。


3.日常的なメンテ
保管は直射日光に晒し続けてしまうと紫外線でどんどん色褪せてしまうので日陰に掛けておくと良いと思います。
ハットの型くずれ対策として専用のハットスタンドに掛けたり、上記画像の左側にあるハット専用のストレッチャーでハットの頭周りの形状をキープ・修正する方法もあります。
あとは汚れ落とし兼フェルト表面をフラットにする為に定期的なブラッシングをしておいても良いと思います。
専用のブラシはカーブが付いているので便利です。ブラッシングの方向はフェルト地に合わせて行います。(※2)
自分は結構さぼり気味でハットに埃が乗っている事が多いです。


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参考サイト

(※1)ハットシェイプの調整
デビッドモーガン
https://www.youtube.com/watch?v=q-pGgrXI3uI


(※2)ハットのメンテナンス
ペンマンハット
https://www.youtube.com/watch?v=BYTiAgpaVrI

デビッドモーガン
https://www.youtube.com/watch?v=lWmSqXwOfTE